ハローワークまっぷ

労働契約

最終更新:

労働と契約

今の日本は契約によって動いています。日本だけでなく、世界の多くの国、地域がそうなっていると言えるでしょう。
労働や雇用について考える時も同様です。ハローワークでの求職活動、求人情報を探す時でも、労働契約について知っておくことは、トラブルの防止にもなるのは間違いありません。ハローワークの無料セミナーの中には、労働、雇用関係についてのものもあるくらいです。
自動車を運転するための自動車免許には、道路交通法が必要です。実際に運転するのには、道路交通法だけを知っていても運転はできませんが、道路交通法を覚えていない、忘れてしまって運転すると、いろいろ不都合な目にあうでしょう。
会社で働くには労働関係の法律の知識は、軽めでもいいから覚えて知っておいたほうがいいでしょう。
さらには、ハローワークで仕事をみつけて、面接して採用されたけど、話が違うなど労働条件のトラブルを未然に防ぐには、ちょっとは賢くなっておいたほうがいいでしょう。
あたしバカだから、俺頭悪いから法律はちょっと・・・。まあ、そういう言い訳を自分でして前に進まないのも自由な世の中です。バカだからと言い訳して歩みを止めて、会社だけじゃなく様々な詐欺師に騙される人生もまたスリリングかもしれません。スギちゃん以上にワイルドで素敵です。
なんて上から目線ですが、管理人も、必要に迫られて知ったわけでしてw

労働契約の決定まで

さて本題です。
労働契約は、会社と労働者つまり「労使の合意」が必要です。ここでは対等での合意が目指されると労働契約法3条に書かれています。
まあねぁ・・。これ建前ですよね。建前だけど重要な考え方なんですけどね。実際、面接に行って、対等に労働条件の交渉なんて、できる人はかなり少ないでしょう。だいたい労働条件は、求人の条件に書かれていることが多いですから、それを変更する、自分に有利にするなんてのは、かなり難しい。給与に幅がある場合、20万から50万、経験に応じ優遇とかなら、しっかり売り込んで交渉もできるでしょうけどね。それでも売り手と買い手という話で対等といえるかどうか。
しかし、労働契約法で対等を重視していることは、しっかり覚えておきたいことでしょう。
労働契約の内容は、労働契約書の文書や、面接の時の発言も労働契約として有効です。これは労働契約だけじゃなくて、民法一般の契約にも言えることです。口約束でも契約として有効です。しかし問題は、立証、証明です。そんなこと言ってないと言われれば立証は困難です。

労働契約と文書

例えば面接で、「家庭の事情で転勤はできません、勤務地は東京近郊で」として、会社が了承して採用したら、労働契約として有効で、拒否しても解雇などできないのですが、文書になっていないとその面接の発言、了承を証明することは難しいでしょう。労働条件、労働契約は文書で残すことが重要です。給与や諸条件の書かれた募集広告なども、最初のボーナスが出るくらいまではしっかり残しておきましょう。立派な文書です。提出する履歴書などに、希望勤務地や希望給与など、しっかり書いたものもコピーを残しておきましょう。自分は自分で守りましょう。そのために労働条件を知ることは重要なことです。
労働契約は、他にも、外形的な行為や職場の実態から契約内容が推定されることもあります。黙示の合意というものです。耳にしたことがあるかもしれませんが、労使慣行です。長期間、一定のことが行われていたら、それが労働契約になっていたと推定できるというわけです。労働契約書が整備されていないような中小や零細の会社では労使慣行が重要と言えるでしょう。まあもっとも、零細に残るのは、経営者の人間性によることろも多いだろうなぁと思います。
10年もの間、賞与が出ていたのが急になくなったとして、経営が苦しいからと言われ、倒産するよりいいと合意するか、あるいは、労使慣行を武器に戦うかは、労働者側にボールがあります。社長に世話になったという情的なものがあれば、今年はガマンするなどもありがちな話でしょう。
まぁ、それが悪いというつもりはありません。
権利ばかり主張するのもね、そんな会社を選択したのも自分だし。
社長の人柄や今までのことを考えて、今年は頑張ってがまんして、来年、たくさん賞与もらいますぜ、なんてのも、働き方としてはアリじゃないかと思います。