ハローワークまっぷ

エルピーダとJAL 法的整理は恥じゃない。

エルピーダとJAL 法的整理は恥じゃない。

そんなタイトルをつけた記事が日経のサイトに掲載された。有料会員だと全文が読めるように分類されているのだが、ハローワークマップの管理人としては読んでいろいろ考えさせられた記事だ。経営者としての視点ではない。個人に属す話、自己破産や任意整理だ。

リストラ自殺

リストラ自殺のニュースを時々目にする。痛ましい。自分も中高年のリストラ親父となってハローワークの利用者になった経験がある身の上としては、遠い世界の話じゃない。しかし自分の場合は、リストラ自殺などは考えなかった。生き恥をさらそうが、任意整理でも自己破産でも生活保護でもなんでもして生き延びて、できる範囲、持っている資質や能力の限度まで、やっていくしかないとは思っていた。だから死のうなんてことは考えなかった。

大きな会社でも

エルピーダメモリーやJAL。大きな会社でも法的整理に踏み切る。日本人的な発想、精神性からすれば、倒産とか法的整理とかを前向きに考えるのは、なかなかそぐわないのかもしれない。個人でも、自己破産とか任意整理とかヨシとするのには、抵抗があるだろう。けしてそれを推奨するわけじゃない。管理人の場合は、ハローワークも含めた求職活動中、その可能性は覚悟しつつ、できるだけのことをやった。家族にも、自己破産や任意整理の可能性がある、けれど、その前にやれることがまだたくさんあることは伝えた。ひとりで抱えていたら、潰れていたかもしれない。正直、身一つなら、家族がいないなら、何をしてでも(法の範囲内で)、生きていくことは、十分にできる。再起だって目指せる。いろいろなことを抱えていて、それを失いたくないから、無理をしたり、高いレベルを求めなきゃいけない。
けれど、大きな会社だって、法的整理に踏み切る決断を自らするのだ。そしてそれは終わりでもゲームセットではない。一旦整理して、縮小して、撤退するところまで撤退して、再トライをするためのものだ。
自己破産だって、任意整理だって、それで人間としてはオシマイということじゃない。そこから再起する、再トライすることを前提に整備されている救済策だ。一度は使える。2度は難しいが。

再起のために

リストラ失業で困窮しているなら、最後には、そんな方法があるんだということは知っておきたい。心のどこかに持っておきたい。失いたくないものはイロイロあるけれど、優先度をつけるべきだ。一番、無くさないほうがいいのは、命なんだ。生きていれば、一度資産や財産を失っても、また積み上げていくことはできる。
スペインの元社長のホームレスの言葉が勇気をくれた。「俺たちは、ホームレスだが、ホープレスじゃない」炊き出しの食事をもらう行列に並びながらも「希望なしじゃない」と言い切る。金、資産、財産をなくすことは、希望を失うこととイコールじゃないのだ。