日本ソムリエ協会の呼称認定試験には「ソムリエ」と「ワインエキスパート」があり、ワインエキスパートは20歳以上であれば誰でも受けられますが、ソムリエの受験には月間120時間以上通算5年以上の実務経験が必要です。(現在は3年に変更、ワインアドバイザーはソムリエに統合)私は宿泊業に従事しておりますが月に数回ルームサービスで酒類を提供する程度、実務経験に満たないためワインエキスパートでの受験をしました。とは言っても試験の内容はほとんど同じ、筆記の内容が一部異なるのと、抜栓・デキャンタージュが無い代わりにテイスティングが一種類多い、と非常に専門性の高い内容です。ワインスクールに通うのが絶対的に合格には近いのですが、地方在住のため近場にそのような場所も無く独学での挑戦となりました。筆記試験は暗記量が膨大ではありますが、インターネットで情報を集めていると出題傾向や重要ポイントであったり点数の取り方が分かってきたので自信をもって望めましたが、やはりテイスティングがネックでした。上記の通りレストラン勤務ではないため勉強用ワインは自費で購入、ここでもインターネットでの情報収集が非常に役に立ちました。また2.3度先輩ソムリエの好意でレストランでブラインドの練習をさせていただきアドバイスをもらいました。合格してからは新商品導入やセールスマニュアル作成に取り組み、職場では非常に評価されましたし、バッジをつけてサービスすると単価アップや顧客が増えたりと一定の成果を挙げることが出来ています。また周囲のソムリエからも同等に扱ってもらえるようになり、試飲会や分科会に声を掛けていただけるようになりました。ワインエキスパートは趣味の資格といわれる事もありますが、一定の知識と能力の証明になります。同僚に勝る強みを持つことができましたし、ワインの世界も大きく広がったのでこの資格を取って本当に良かったと思っています。
takey (20代男性) 2015年8月