診療放射線技師試験を受けるには、まず診療放射線技師養成校となる大学、専門学校に入学します。現在では4大の保健学部の中に放射線科があり、就職を考えると学士を取得した方が有利とされています。昼の専門学校では3年ですが、夜間の専門学校と大学は4年課程です。どの学校も国家試験合格率が学生を集める広告になりますので、入学は優しく卒業は難しいという風潮があります。夜間の専門学校では、入学時に80名だった顔ぶれが、卒業時には同じ80名でも半数が留年して上から落ちてきたという位、厳しいものです。その学生生活の試験や実験も厳しいものですが、臨床実習が特に厳しく過酷な道となります。5週間、大学病院などで実習を行なうのですが、レポート提出もあり、実習期間に学校もあれば通学もしてという超ハードなスケジュールになります。卒業するにあたり、卒業試験を3回くらい受けなくてはいけませんが、これは言わば国家試験の予行演習なのです。国家試験を受けるに値すると学校側に認められることが、卒業案件を満たすという意味合いになります。そして国家試験となりますが、この試験をパスしなければ何の意味もありません。国家試験前に就職活動をして内定をもらうのが通例ですが、国家試験に落ちてしまえば大抵、内定取り消しです。保健学部放射線科卒だけでは何の意味もなく、優秀な成績だったとしても国家試験に受からなければ全く意味がありません。その為、学生生活も困難ですが、最後の最後をきっちり決めないといけない試験と言えます。
こにたん (40代男性) 2000年3月