獣医師資格を得るための国家試験は、獣医学部(6年生)がある大学を修了見込みの人しか受験できません。獣医学部がある大学はとても少なく、その学生人口は医師の1/10程度。だから国家試験についても専用の専門書や過去問題集が市販されていません。ついては6年生になると、学生同士が任意に「勉強会グループ」を作ります。そして過去問題を集め、それを分担して解いて回答や背景となる知識を共有するための資料を作成し、それに元に勉強するという形をとります。勉強会は時として大学を超えて結成されることも。また代々引き継がれる資料などもあります。このようにして学校、学年を超えて皆で助け合っ取得を目指すのが獣医師国家資格です。私も6年生になった時に友人に誘われてとあるグループに参加しました。皆で学校に集まって、個々が作成した資料で皆で勉強しました。国家試験の当日、実際に問題を解くと「あ、これは〇〇ちゃんが作ったあの資料のあそこに書いてあったな」と次々に皆で協力して作った資料の絵が頭に浮かんできました。そして無事に試験に合格。未だに診療の際に、皆が作った資料の絵が頭に浮かぶことがあり、「ああ、仲間皆で得た資格なんだな」と実感する毎日です。
umazuma (30代女性) 2005年4月?2016年3月(試験は2016年3月)