小学校の図書館で働くことになったのは、40代半ばでした。特に資格の有無も問われず、大好きな本に囲まれて仕事ができることにうれしさを感じていました。しかし、自分は学校長による臨時採用の身、いつまで働くことができるかという不安定な立場です。司書の資格を取得しようと思い立ちました。大学は卒業していたので、大学の通信教育で必要な科目を履修することにしました。単位を取得するには、レポートの提出と試験が課されます。さらにスクーリングを受ける必要もあります。仕事・家事をこなし、夜または休日にテキストを開き、レポートをまとめるのは、結構大変でした。レポートがうまくいっても、試験が待っています。試験日が限られているので、そこに向けての勉強もきついものでした。レポート不可、試験不合格も何度か経験しました。地方に住んでいるので、スクーリングは宿泊を伴います。重いテキストを携え上京しました。ビジネスホテルのベッドの上で、テキストやノートを広げていたことを思い出します。スクーリングで頑張っている同志に会えたこと、大学での講義で刺激を受けたことは、私にとって貴重な経験でした。結局、資格取得までには2年かかってしまいましたが、40代で勉強をする機会を作れたことは財産です。そして今、司書として仕事をしている私の支えでもあります。
リトルリリィ (40代女性) 2006年から2007年