毎日、分厚い参考書を片手に通学。電車の中で再会した友人に『タウンページもって、大変だね』と。分厚い参考書をタウンページとからかわれながらも、毎日毎日猛勉強。年末年始も隣には参考書。だんだんポロポロになり、付箋が増えるばかり。試験当日、手が震えてマークシートがぐちゃぐちゃ。深呼吸して、マークシートを塗り直した。帰りの電車。速報の回答で自己採点。きっと合格と確信した。あっという間に合格発表の日を迎え、もちろん合格。そして、ボロボロになったタウンページをビリビリに破いてゴミ箱へ。最高にすっきりした。看護師として社会に出ると再び辛い日々。けれどら参考書と向き合うのではなく、患者さんと向き合うことは楽しみでもあった。厳しい現場のなか、患者さんと触れ合う時間、会話ができる時間が私の癒しであった。看護師は医師の指示のもと働く仕事。ただ、医師の言いなりでは務まらない。まずは患者さんとその家族を最優先に考え、患者さんの代弁として医師との架け橋になることも大切。心身ともに大変な仕事だけど、達成感や自分のスキルアップを感じることができる仕事。今後、ロボットが看護の仕事ができる時代が来たとしても、私は自信をもってロボットにはできない看護ができると胸を張れる。ぜひ、寄り添う看護、温かな手を差し伸べられる看護ができる人が現場に増えることを願います。
がりべん(20代女性)2008年