応用情報技術者試験は、独立行政法人であるIPAが主催しているIT技術者の資格試験です。IT技術者の資格試験には大きく分けて、ITベンダーの主催する資格試験とそれ以外の公的な機関が主催する試験があります。両者の相違点はベンダーの試験がその会社の製品に関する知識を問うものであるのに対して、公的機関のそれは一般的なIT技術に関するものであるということです。実はIT業界では資格試験に対する評価は一般的に低いのが現状です。「実務経験がすべて。資格なんて役に立たない」などと公言する人もいます。実際に私も再三その種のことを言われました。特に直接的に仕事に結びつかない公的機関の資格などは軽視されます。しかし、当たり前のことですがどんな仕事でも基礎的な知識は重要です。基礎的なITの知識がなければ、システムを構築することはできません。システム全体を理解できなければ、ある部分についての知識があっても見当はずれなシステムを作ってしまいます。応用情報技術者試験のような資格試験の必要性はもっと認識されるべきだと思います。
昭和生まれのSE (50代男性) 平成23年10月